気管支拡張症
気管支拡張症とは
気管支拡張症は、気管支(肺へと空気を運ぶ通り道)がさまざまな原因で慢性的に広がり、変形してしまう病気です。その結果、気管支の中に痰(たん)がたまりやすくなり、**慢性的な咳や痰、繰り返す感染症(気管支炎や肺炎など)**を引き起こします。
主な症状
•慢性的な咳や痰
•痰に血が混じる(血痰)
•息切れや呼吸のしづらさ
•発熱を伴う呼吸器感染を繰り返す
特に、黄色や緑色の痰が長期間続く場合は、気管支拡張症の可能性があります。
原因
気管支拡張症の原因は多岐にわたり、以下のような背景があります。
•繰り返す呼吸器感染症
•結核の既往
•慢性副鼻腔炎やアレルギー性疾患
•遺伝性疾患(例:原発性線毛運動不全症)
一部では原因がはっきりしない「特発性」と呼ばれるケースもあります。
診断と検査
診断には、**胸部CT(特に高分解能CT)**が有効です。気管支の拡張や壁の肥厚など、特徴的な所見を確認することができます。また、喀痰検査や呼吸機能検査を併用し、他の疾患との鑑別も行います。
治療
気管支拡張症に対する治療の目的は、症状の緩和と感染の予防です。
•**去痰薬や吸入薬(気管支拡張薬)**による治療
•感染時には適切な抗菌薬の使用
•痰を出しやすくする排痰法の指導
•重症例には在宅酸素療法や手術が検討されることもあります
当院での対応
当クリニックでは、気管支拡張症の診断・治療に対応しております。慢性的な咳や痰が続く方や、風邪をひくたびに肺炎を繰り返す方は、ぜひ一度ご相談ください。専門的な検査と丁寧な診療を通じて、患者さまの生活の質の向上をサポートいたします。