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気胸

気胸とは、肺の外側と胸壁の間にある空間(胸腔)に、何らかの原因で空気が漏れ出してたまる状態を指します。この空気の影響で肺がしぼんでしまい、正常な呼吸ができなくなる病気です。

主な症状

気胸が起こると、以下のような症状が突然現れることがあります:

•🫁 胸の痛み(特に片側)

•😮‍💨 急な息切れ、呼吸困難

•👂 呼吸音の減弱(医師による聴診所見)

•🤢 胸部の圧迫感、不快感

症状の程度は、肺の虚脱(しぼみ)の程度や患者さんの体力・基礎疾患によって異なります。

気胸の種類と原因

◉ 自然気胸(もっとも一般的)

肺に穴があくことで、空気が漏れ出して発症します。特に以下のような方に多く見られます:

•10〜30代のやせ型・長身の男性に多い

•喫煙者に多い傾向あり

•原因不明で突然発症することが多い

◉ 続発性気胸

肺の基礎疾患(COPD、肺結核後遺症、間質性肺炎など)によって起こる気胸。高齢者や持病のある方に多く、呼吸機能の低下を伴いやすい。

◉ 外傷性気胸

肋骨骨折や胸部への外傷、医療処置(中心静脈カテーテル、気管支鏡など)によって肺に傷がついた場合に起こる。

診断

診察時には、以下の方法で診断を行います:

•🩻 胸部X線写真(レントゲン):肺の虚脱の程度を確認

•📊 胸部CT:詳細な肺の状態や肺嚢胞(ブラ)の有無を評価

•👨‍⚕️ 聴診:患側の呼吸音が減弱しているかどうかを確認

治療方法

気胸の治療は、気胸の大きさ、症状の程度、基礎疾患の有無に応じて選択されます。

軽度の場合(自然吸収を期待)

•安静・酸素投与で経過観察(自然に改善することも)

中等度以上の場合

•胸腔ドレナージ(胸に細い管を挿入し、漏れた空気を排出)

再発を繰り返す場合や重症例

•胸腔鏡手術(VATS)で、肺の穴をふさぐ処置や肺嚢胞の切除を行う

•胸膜癒着術(胸膜を癒着させ、空気が漏れにくい構造にする)

再発予防と生活上の注意

•🚭 禁煙が最も重要です

•🛫 治療直後の飛行機搭乗や登山など、気圧変化のある環境は避ける

•💪 激しい運動や力みを伴う動作はしばらく控える

•🔁 再発を繰り返す場合は、外科的治療を検討

当院での対応

当院では、胸部レントゲンによる迅速な診断体制を整えており、気胸の重症度や再発リスクを評価し、適切な医療機関との連携も行っています。

軽度の気胸の経過観察から、再発予防のための指導まで、患者様一人ひとりの状態に合わせたきめ細やかな対応を心がけております。

胸の痛みや呼吸の違和感を感じた際は、お早めにご相談ください。

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